2011年8月27日土曜日

奥秩父 笛吹川東沢 釜の沢西俣


                                                              2011年8月27-28日 
                                                           
                                    吉岡、大木場、隅田、恩田、柳沢、目
                                                                      
8月27日(吉岡、記)
 前日、明大前と八王子組に分かれて出発。途中談合坂で合流して、道の駅みとみに行く。雨が降っていたので、建物のひさしの下に野天で仮眠する。
 朝、西沢渓谷入り口の駐車場に移動して、出発する。他に沢に入るパーティーは1組見かけただけだった。鶏冠尾根入り口の渡渉地点で、沢靴に履き替えて遡行を始める。山ノ神まで、途中ホラの貝入り口を見学しながら捲き道を行く。

ホラの貝入口

東のナメ
山ノ神を過ぎると渡渉を繰り返しながら進むが、雨で増水した流れは、強く、深いので緊張する。 東のナメを過ぎたところに有る、瀞の左岸がスラブになっている所をトラバースしたが、雨で増水している上に濡れているので、ヒヤヒヤ物だった。下で隅田さんと目さんに待機してもらい、少し段になった所で対岸の浅瀬にジャンプしてやっと越えた。

テン場
 信州沢を左に分け東沢に入る。魚止めの滝を左から越えた上部、千畳のナメに上がる所が増水で悪くザイルを出して通過、千畳のナメも増水しているとイヤだな・・とおもったが、傾斜が無いのでペタペタと楽しむ。雨が降って増水していると、ナメの多い沢は恐怖の滑り台となり、楽しむ所ではなくなってしまう。
 両門の滝が近づいてくると、快適そうなテン場が所々に見られた。後から考えると、この周辺で泊まるべきだった。翌日の天気によっては東俣を登ることが出来るし、快適な夜が過ごせたはずだ。
 両門の滝は西俣に入るので、滝の左側を捲く。捲きの途中に垂直の岩場があり、シュリンゲをお助け紐のようにして通過する。その上はまた増水した滑滝となり、釜を持った約1mの滝のところでアクシデントが起こりました。
釜を滝の流水近くまで少しトラバースして、小さなホールドで滑る足を何とかごまかし、滝の上の段にかけて乗り上がるのですが、後続者が絶えられそうも無いので、手を取って引っ張り上げようとした時足がすべり、耐え切れず手を離してしまいました。釜に落ちるだけでは、何とも無かったのでしょうが,落ちた拍子に打ち所が悪く右肩を脱臼してしまいました。
(後日談:病院で診察してもらったところによると、肩の骨がずれただけでは?ということです。完全に脱臼した場合、初めての人は元に戻すことは出来ないそうです。)
肩を脱臼する女性は、何人か知っていましたが,皆自分で入れてしまうので少し待てば大丈夫かなと思いましたが,今回が始めてで治りそうにありません。応急処置として何をしたら良いか?腕を吊るくらいしか頭に浮かびません。後は体を冷やさないようにしないと、と考えました。あせりました。
そして今後の行動として、登るか、下るか?に悩みました。今回の装備は、10.5mmX30mのロープが1本、滑滝が多くトラバースで振られる状況が考えられます。登るにしても、下るにしても困難な状況が続くでしょう。結論として時間はかかるが上を目指すことに決定して、時間も遅くなっていたので、今晩は滝の手前の小さなスペースを整地して泊まることにしました。
8月28日
起床すると肩が元に戻ったという報告に全員歓喜する。
朝食の焼きそばを食べて出発準備をする。肩が戻ったとはいえ無理はさせられないので、荷物を振り分けてザックを軽くして出発する。しばらくすると青空が広がり、今日は晴れるのかなと期待したが,登るにつれ、また雲が広がり再び雨が降り出す。
沢はナメ滝が続き、ほとんど直登出来るらしいが、捲き道がある所は捲き道を選びゆっくり登る。単調な登りになり長く感じる。途中の二股で左沢に入り30m滝に出会って間違いに気づき引き返した。インゼルで両側が滝になっているところを過ぎ、そろそろ源頭に近づいてきたので、ミズシに上がる尾根道を探しながら登ったが,それらしき道は見つからず、最後まで沢を詰めて登山道に出たが、特に悪いところも無かった。
ここからが長かった。登山道の急登をやっと登りピークに出ると、まだミズシだった。ガスの晴れ間に見えた甲武信は、まだ遠い。傾斜はゆるくなったが雨の中、もくもくと歩く。樹林帯が開け、岩が現れると頂上は近い。頂上で写真を撮った後、甲武信小屋へ下り、外の屋根がある休憩場所でほっとして、ビールで乾杯する。
小屋から木賊の捲き道を行き、少し戻って近丸新道に入る。長い下りだった。徳ちゃん新道の分岐から徳ちゃん新道を下るが,途中で暗くなりヘッドランプを点けての下りとなる。雨にぬれた下りでは、泥に足をとられ転ぶこと数回、皆お尻の汚れが目立つ。

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