2008年10月19日日曜日

谷川岳 幽の沢 V字右ルート                  

                                20年10月19日 
                                                        吉岡、牧野、平石(記)

前夜、白毛門の登山口の駐車場で仮眠。
出発前に車で登山指導センターに登山届を出してUターン。
この週末は一の倉沢までは紅葉期のマイカー規制の為車で入れないので先月湯檜曽本谷を遡行したときに通った新道の車止めまで。
そこから徒歩で50分ほどで幽ノ沢出合い到着、遡行開始。

といっても水量は少なく所々濡れている所を避けたりしながら順調に進む
あっという間に大滝、水流の濡れいていない左側を直登し二俣に到着。
すでに幽ノ沢の壁からコールが聞こえます。(今日は我々入れて3パーティでした。)
装備を着けてカールボーデンへ、明るいスラブで景色が広がり紅葉も綺麗です。
さっきまで稜線はガスってましたがあっという間に消えてしまい快晴。
見上げると今日登る壁がでーんと、傾斜が強くなる前にアンザイレン。

右俣リンネの左のカンテ状を1ピッチ目でトラブル、ザックから水が漏れている。
久しぶりに使うハイドレーションの水筒の接続部分から水が漏れてしまった。。
背中がビショビショ(天気良くてよかった)慣れないことしちゃだめですね。

さて2ピッチ登った所でリンネを跨いでトラバースなのですが、どうも進む気にはなれずトップを吉岡さんにバトンタッチ、
絶妙なトラバース、そして牧野さんちょっと下がり気味にこれまた絶妙なトラバース。
で私、あーでもないこーでもないで一歩が出ない、落ちても振り子なのですが、なんか嫌だなぁ、、
結局吉岡さんにビレイ点から10メートルくらい直上してもらい、右上する感じにして解決。情けないやら恥ずかしいやらでちょっと消沈してしまう。
(他記録だともう1ピッチ登ってトラバースしている人もいて、残置スリングが垂れ下がっていたり、「要」ってどこなんでしょ)
でいつのまにかV右ルートに突入していました。
フェースに入ってから1ピッチは吉岡さん。
その後、終了点まではトップを務めさせて頂きました。
フェースやルンゼの登攀で岩はカラカラに乾いていて傾斜もそれほどではないし、とくにしびれるような所は無く楽しめました。
天候や岩の状態含めて好条件がほぼ全て揃っていたと思います。

支点も少なめとのことでしたが 「そろそろ支点がほしいな」と思うと目の前にある感じ。
牧野さんも問題なく登ってきて、紅葉を楽しみながら登れました。
草付に入ってからの石楠花尾根は吉岡さんに先行してもらいましたが こちらのほうが疲れが出てきたところで足が滑るしストレスを感じました。
吹き上げる風が強くて手が冷たくなったころ堅炭尾根の登山道に出て完登の握手。

ホッとしたのも束の間、時間が時間なのでザイルだけしまって さっさと下山開始、尾根道の紅葉も綺麗で夕日に染まる山々も見事。
芝倉沢に入ってから目が利かなくなり残業突入~。
とヘッドライトを点灯するやいなや牧野さんのライトが沢へドボン!すぐ拾って水を払って電池を拭いたら復活しました。

ちょっと迷いましたが無事に沢を抜け新道へ 休憩しようと夜空を見上げると久しぶりに見る満天の星空、ご褒美といったところ?ですかね。
後は落ち葉の夜道を黙々と歩いて車へ戻りました。
13時間弱の行動、充実した秋の一日でした。