2010年9月27日月曜日

北ア  黒部川支流 赤木沢


                                                              平成22年9月25-27日 
                                                           
                                                              吉岡(記)

9/24 自宅 0:30⇒
9/25 飛越トンネル7:30→寺地山10:23→11:00北ノ俣避難小屋
9/26 北ノ俣避難小屋6:00→北ノ俣岳11:25→黒部五郎岳10:40→五郎沢二俣13:10→黒部川本流14:15→15:50テン場
9/27 テン場5:50→6:33赤木沢出合6:40→大滝8:30→沢を離れる9:10→稜線10:30→北ノ俣岳11:25→避難小屋12:20
    →寺地山13:20→15:30飛越トンネル
9/25 飛越トンネル7:30→寺地山10:23→11:00北ノ俣避難小屋


 飛越トンネルの駐車場から飛越新道を北ノ俣避難小屋まで、ぬかるんだ登りが続く。輪切りにした木道は罠を仕掛けたと思われるほど よく滑る。途中ところどころに湿原があり救われる。
 お昼前に小屋に到着。霧が出て風もあるので小屋泊まりにして正解だった。

 何もすることが無いので小屋の前で焚き火に取り組んだが、全く火がつかない。持ってきたガムテープが、残り少なくなり、明日の為に諦める。バーボンも心もとなくなり、小屋の中にフライを張って 19時ころ就寝。








9/26
天気が心配だったが、夜には月が出て星も見えていた。
昨晩は早く寝たのに、朝起きたら5時過ぎだったので、慌てて支度をして出発する。
 小屋から分岐までの木道が凍っていて、傾いた所は滑って危ないので慎重に上がる。草原にある池糖には薄い氷が張っていた。道は草原をずうっと登っているので、遮るものがなく、隣には今年7月に登った太郎平に登る尾根の草原が見え、後ろは有峰湖の奥に富山湾まで見渡せる。
 北の俣岳頂上に着くと、明日登る赤木沢源頭の草原が草もみじとなって気持が良い。草原の端に、これから向かう黒部五郎岳が遥か遠くに見える。




やっと黒部五郎の肩に到着、せっかく来たので頂上まで20分頑張る。頂上から黒部五郎小屋を見ると遠く感じる。小屋まで行って五郎沢左俣を下りるなら、カールの底から右俣を下りた方がショートカットになるのに気付く。左俣は、小屋の下水が流れていて くさいとの記録もあったので、右俣を下りる事に決める。
 五郎沢右俣は特に難しいところはないが、単純で長く感じた。左俣と合流した下流から、いよいよ竿を出す。最初のポイントで 23cmの岩魚を釣り上げる。これはこの後も期待できる、とリリースした。その直後五郎沢を登ってくる単独の釣り師とすれ違う。黒部本流まで竿を振りながら下りるも、釣果なし。リリースした魚が惜しくなってくる。

本流に出てからボツボツ当たりだすが、ちび岩魚しか上がってこない。黒部本流を下り始めてからしばらくして、本流が枝分かれした小さな流れの瀞場で、上流に向かってえさを待っている岩魚を発見、背後に回って上流に毛ばりを落とし、魚のいるところまで流すと、興味を示しさっと食らいついた。これは・・と合わせるが後一歩のところで吐き出してしまった。
魚からはすぐ後ろにいて竿が見えているのではと思う距離に立っているが、相変わらず上流に向かってえさを待っている。そこで今度こそはと毛ばりを流すが、脇を通っても眼はつけるがプイっと無視されてしまう。おもしろかったので何度か試したが、それ以降全く振り向いてくれないので諦める。



今日は、釣りに焚き火と遊びすぎて、夕飯を食べる頃には疲れてしまい
ほとんど食事が咽を通らなかった。

一眠りして目が覚めるとパラパラと雨が降っている。お尻が冷たいな・・と気がつくと フライのベンチレータが内側に垂れていて雨が降り込んでいた。
その時から、このまま雨が降り続いたら明日の赤木沢はどうしよう と不安になり、なかなか寝つけなかった。
9/27 
 テン場5:50→6:33赤木沢出合6:40→大滝8:30→沢を離れる9:10
 →稜線10:30→北ノ俣岳11:25→避難小屋12:20→寺地山13:20
 →15:30飛越トンネル

テン場から河原を下っていくと、ナイアガラ状の滝が現れる。赤木沢の出合にあるものと思っていたが、本流にかかっていた。本流を滝之上を通り左岸に渡り様子を見るが、濡れずには通過できそうも無い。大岩の裏から赤木沢の右岸沿いに泳いで、左岸に渡れば通過できそうだ。覚悟を決めてデジカメをザックにつめている時、ふと見上げると上部にトンネルがあるのに気がつく。

やった!濡れずに済むとトンネルを抜け、反対側に出て先を見るとガッカリ
やはり 下の写真の左から対岸に渡るしか方法は無かった。中間までは、流れの下の岩を使って進み、ワンポイト対岸の岩に向かつて泳ぐ。

赤木沢出合を 本流のナイアガラ状の滝の上から見る





赤木沢の出合を過ぎると、高さはあるが幅広の見映えがする滝が連続する。滝自体は階段状のもので易しい。

 大滝は、迫力がある。右側が登れそうだったが、1人なので安全にと左側のルンゼを捲くことにする。中間まで登ってみたが、大勢の登山者が入っているのに登った形跡が無いし、その上が悪そうなので下降して水流の右側に取り付く。傾斜はあるが易しいのぼりだった。

 最後、源頭の草原には、右から入る2本目の沢を登ろうと目を付けていたが、出合の滝が悪そうだったので、中俣乗越へ向かってしばらく登り適当なところから右側の草原に上がる。

運動靴に履き替え、草原を独り占めにしてのんびり歩く。(沢を離れる前に「チェン」を飲んだけどね)

北ノ俣岳からの下りは 長かった。下りのほうが荷物が重かったのでは、と思って帰ってから計ってみましたが、12kgでした。



2010年9月20日月曜日

河口湖  三つ峠


                                                              平成22年9月20日 
                                                             
                                                      堀口、吉岡、隅田、平石、牧野、目、柳澤(高)、柳澤(悦)、高橋
                                                                               平石(記)

・観音右ルート

オールNPで取り付きましたが
被っているところの乗っ越しで
2箇所残置を使用しました。

同サイズのカムを下部で使ってしまって
ナッツも思うように決められなかった。

次回機会があればNPでRPしたいです。



                           観音右ルート 核心部 ⇒
・中央カンテ
 
 第一バンドまでは隅田さんトップ
 
 1ピッチ目
 牧野さんトップ、左上。
 新調したルベルソで後続をあげてもらう。
 
 2ピッチ目
 平石トップ
 一応核心となります。
 クラックです、ダブルクラックというんでしょうか
 クラックに入り込むところが踏ん張り必要
 あとはハンド、フィストがよく効きます。
 一度右に出すぎて戻るのに苦労した、反省。
 

 3ピッチ目
 平石トップ
 最初はクラックを利用して(ジャミングはしない)容易
 被った左側を抜けるところが頑張りどころ?、ガバなので安心。
 抜けると終了点は目の前、後は適当にバランス良く登れば完了。
 
 中央カンテは残置が抜けたり折れたり結構ありました。
 カム・ナッツで追加しながら登ると安心感がありなかなか楽しかった。
 
 
 
第三バンドをつらつら歩いて
II級の階段を登って天狗の踊り場で堀口さんPと合流し
一般ルート前で待つ吉岡さんPまで懸垂3ピッチ。
本日のトレーニング終了となりました。


以下 牧野

三ッ峠お疲れさまでした。
空いていて、虫もいなくていい練習ができました。
ルベルソも使えるようになりましたし。
八王子・清瀬組は念願のほうとうを食べ、満足・満腹になってから
大月ICより渋滞突入。八王子23時に着きました。


以下 吉岡

3パーティに分かれて 吉岡、目、高橋の3名は、左フェースの亀ルートに向かいました。

1P  第一バンドに上がり右にトラバースして 鶴亀ルートの取り付きへ。

2P目は、何時ものように濡れヌレで躊躇する。
    登りはじめると傾斜はあるが、短い間隔で支点があり、大きなホールドもあるのでスタンスを選んでいけば問題ない。大きなフレーク状の岩を掴めば、こっちのもの。後は2段目の岩を使い立ち上がってテラスまで右にトラバースして終了。
セカンドの目さんは、フレーク状の岩を真剣にしっかり抱きしめて一息ついてから上がってきました。
ラストの高橋さんは、気合の雄たけびを上げながら ガシガシと登ってきました。


3P テラスから滑り台状の岩に上がるところが微妙なバランスを必要とする。滑り台の終点が垂壁になり、そこを少し登って左にトラバースし八寸バンドに立ち上がる。バンドは、鶴ルートの分岐までは比較的広いが、そこから急に狭くなりホールドも無くなって緊張する。
 ダブルロープのランニングビレーを1本に偏ってかけてきてしまったのに、
少ない方の目さんから登る指示を出してしまったので、慌てて交代してもらう。(反省)

3P目は左にトラバースするところが多く、セカンド、ラストとも緊張したと思います。最後の8寸バンドでは、二人とも存分にスリルを味わえたことでしょう。


最後のピッチは、浮石が多いのでカットして、3P目終了点のテラスから 
45m 垂壁の懸垂をして終了しました。


以下 堀口


堀口、柳澤高、柳澤悦パーティーは、第1バンドの支点回収後、東面へ
トラバり
第一クラック。



後は適当に第三バンドまで。ここで、しばらく中央カンテパーティを待つが
段々寒くなってきたので、天狗の踊り場に行き、大根おろしで体を温め、





中央カンテパーティー
と合流した後、懸垂にて基部へ。
てな、具合でした。



以下 柳澤(悦)


お陰様で初めてのリ-ドと(下で心配している方たちをよそにm(__)m)、その確保とをやらさせて頂きました。又堀口さんパ-ティでは第一クラックのところではちょっとインチキ(リングのところにカラビナやヌンチャクを入れて登りやすく)してしまいました。

これから少しずつ力をつけて手と足のみで登りたいです(^^ゞ
そして天狗の踊り場の大根おろしでは、10M位降ろして頂いても ここ登れるの?? 名前のごとくおろし金のよう、つかまる所がちょびっと、でも上に行くしかなく、なんとか這い上がってきました。

このように今回の岩登りは大変勉強になりました。ありがとうございます。

2010年9月11日土曜日

北ア  前穂高岳 北尾根


                                                              平成22年9月9-10日 
                                                           
                                                              大木場、吉岡、隅田、平石、牧野、目、柳澤(高)
                                                                                目(記)

夏合宿再履修?ということで、前穂北尾根に行ってきました。しかも、念願の奥又白泊です!お天気に恵まれ、北尾根も奥又も満喫し、大満足の2日間になりました。

9月9日 深夜、沢渡にて仮眠

9月10日 5:10起床→6:10沢渡→6:40上高地→7:20明神池→8:20徳沢園→9:05新村橋→10:30パノラマコース分岐(水場)→ 13:00奥又白池  20:00就寝

9月11日 3:00起床→5:20出発→7:15 5.6のコル→8:10 4.5のコル→9:35 3.4のコル→12:15 2峰クライムダウン→12:55前穂頂上→15:15岳沢小屋→17:00岳沢出合→上高地→沢渡→温泉→帰京

9月9日夜、平石さんと柳沢さんの車に分乗し、沢渡足湯Pへ。東屋にて仮眠。野宿でもそれほど寒くない。満天の星空を見ながら就寝。



9月10日(金)快晴 共同装備を振り分け、TAXIで上高地へ。今日は、奥又白に行くだけなのでお気楽。明神池、徳沢園と各停でのんびり休憩しながら、奥又を目指す。中畠新道は草刈されていたので藪漕ぎの必要がなく、快適に歩くことができ、思いのほか早く池に到着。初めて見る奥又白池の絶景に感動。池の向こうに富士山、南ア、八ヶ岳、その反対側には前穂がデンと立ちはだかっている。素晴らしぃ。

テントを設営し、ビールで乾杯後、水場の冷たい水を汲んできてから、湖畔で昼寝。即、宴会突入の方もいらした。夕食後、久しぶりに見る天の川を満喫してから就寝。

9月11日(土)快晴 大木場さんに見送られ、日の出とともに出発。5.6のコルまでは、トラバースの連続。道は、不明瞭でルートファインディングが難しい。コルに到着すると、目の前に奥穂、北穂が現れ、圧巻。涸沢側からの風が強かった。


ここからは、2チームに分かれて行動。平石(L)、牧野、目と吉岡(L)、隅田、柳沢チーム。


まず5峰。一見、「こんな急なリッジを登るの?」という感じだが、実際は、涸沢側についた道を段々に登っていく感じで、特に難しいところはなかった。


4峰はルートファインディングに苦労した。最初は涸沢側を歩き、途中、奥又側に移る目印があるとのことだったが、よくわからず、適当なところで奥又側へ。こちらがザレザレで、落石に注意しながら登った。奥又側を大きく巻いて頂上に抜けた。


3.4のコルでハーネス、クライミングシューズ装着。3峰1ピッチ目はコルから少し登った狭いテラスからスタート。ダブルロープで平石、目、牧野の順に登る。

1ピッチ目:奥又側ルートを登る。途中、テーブルのような平らな岩の上に、お助け白スリングあり。使いたかったが、我慢して、膝を使って岩テーブルをのっこした。

2ピッチ目:狭いビレイ点を少し右にトラバースしてから登り始める。しばらく平穏なルートを行くと、最後にお助けロープつきの一枚岩が現れた。しかし平石さんにお助けロープを引き上げられてしまったため、あれこれ悩みながらもなんとか岩の上に這い上がった。
3ピッチ目:ほぼ垂直な凹角ルートで難しそうに見えたが、ガバが多く、足場もしっかりしているので、無事クリア。

3ピッチ終了点で大休止後、シューズを履きかえて、3峰頂上へ。

本日の核心終了!とホッとしていたが、核心はこの後やってきた。2峰のクライムダウンである。平石さんが上でビレイするため、目が先頭で行くが、怖くて敗退。代わって牧野さんがクライムダウン。黙々と降りていってしまった。凄い。さて、仕切りなおしで目の番。牧野さんのアドバイスで、なんとか着地できた。上を見上げるとクライムダウン待ちの渋滞を引き起こしていた。すみませーん!


この後、頂上までは楽々登山。上高地で待つ大木場さんに登頂を告げる。残念ながら上高地方面はガスに覆われ河童橋は見えなかった。小休止後、重太郎新道を下山。岳沢で一服後、岳沢出合でやっと大木場さんと合流。冷えたビールで出迎えられ、さっそく乾杯(運転手除く)。上高地バスターミナルからtaxiに乗り、沢渡Pへ。温泉に立ち寄ってから、帰路についた。

2010年9月10日金曜日

北ア  前穂高岳 北尾根


                                                             平成22年9月9-10日 
                                                             
                                                              大木場、吉岡、隅田、平石、牧野、目、柳澤(高)
                                                                                平石(記)

9月10日
前夜発、都内組と八王子組に別れて集合し
合流したのは松本IC出てしばらく走ったローソン。
その後は一緒に走って市営第二P到着、小宴会のあと仮眠。

5時起床、6時くらいにタクシー2台に分乗して
上高地へ、平石は2週連続の上高地INです。

本日の行程は奥又白池までです、
徳沢でビールを空けている人がいたりします。
新村橋を渡り、暑いなか中畠新道入口。

水を補給して急登の中畠新道へ、
しかし、以前より登りやすい?
刈払されていてスッキリしている登山道。
明日行く5・6のコルへの分岐を確認して
あっさり奥又白池に到着しました。
この後は昼寝と宴会、焚火付きでした。
でも2日目は朝早いので満天の星空を堪能し8時に就寝。

9月11日
3時起床、5時過ぎ出発。
テントは上高地へ降りる大木場さんに託す。

5・6のコルまではそれなりに予習をしておいた、
池との分岐からは草付きで先頭は露払いの刑、合羽ズボン着用でしたが
靴の中までびしょびしょになりました。



本谷ガレを越え、ちょこっと尾根を越え
5・6のコルにのびる沢を横切り小尾根に乗る、
振り返ると大木場さんが手を降っているのが小さく見えた。
その後はしっかりとした踏み跡を進むが
一箇所ちょっと間違えて女子2名+隅田さんにロープを投げました。
そしてザレのトラバースを通過して5・6のコル到着。
吹き抜ける風が強く冷たい。



ここからは吉岡Pと平石Pに別れて行動となりますが
平石Pが先頭で5峰は一緒に登る、
4峰の下部は涸沢側から、上部は奥又側へ、
そこからルーファイを別に行う
平石は直登を試みるが、後続のことを考えて
吉岡さんが選択したトラバってルンゼを登るルートを追う。
4峰頂上の手前で合流して3・4のコル。






前穂の北壁、東壁などが見えて4年前の懐かしい記憶が戻る。
登攀準備を済ませて
平石Pはトップ平石、セカンド目さん、サード牧野さんの
オーダーで登る。

平石はフラットソールを持ってきていないので
アプローチシューズのまま登る。

ルートは幾つかか取れるようですが
1ピッチ
一番やさしそうな左側のルートを登る、
ハーケン2本の終了点があったので
ちょい短めでしたがナッツで補強して後続をあげる。


2ピッチ
チムニーを眺めながら右手の岩の詰まった登路を進む
途中で岩の間から奥又白池が見ることができた不思議な感じ。
ほぼ歩き、お助けロープが伸びている所を
登ったところで切る。


3ピッチ
右の凹角を登る、登ったところでほぼ終了
2ピッチ目を短く切ってしまった。
吉岡Pのトップを務める隅田さんに連絡する。
ロープを伸ばし安定したところで岩角でビレイ。



ここで足が痛いと言っている
外反母趾コンビは靴を履き替え、歩いて3峰頂上。
すぐ2峰の頂上、そして本日のメインイベント?
せっかくなので数Mのクライムダウンしてもらいました。
もちろんロープで確保していますが
高度感がバッチリな為?約1名躊躇しまくりでした。
吉岡Pの皆様お待たせしました。


そして数分でI峰、前穂の頂上に到着し
みんなで握手してミッションコンプリート。




急坂の重太郎新道を下り、岳沢小屋で休憩したりしながら
4時間ちょいで岳沢入口に大木場さんがビールを
冷やして待っていてくれました。
帰りはお風呂に入って時間が押しているので
とりあえず高速に乗って,
渋滞の様子を見ながら八ヶ岳PAで食事と精算、
渋滞は解消していき11時前には大山交差点に到着しました。