2012年3月19日月曜日

八ヶ岳 阿弥陀岳 北陵

                                                              
                                                           2012年3月19日 快晴  

                                                           
                                                          吉岡、隅田、武藤(記)           

仕事の都合で正月山行にも参加できず、久々の山行となってしまった武藤の希望で吉岡さん、隅田さんにご一緒頂き、阿弥陀岳北陵に行ってきました。
23時明大前集合で吉岡さんの運転で一路、八ヶ岳山荘へ。日曜日深夜ということで順調に進み、2時間半ほどで現地に到着。駐車場にテントを張っているパーティを横目に仮眠室に入るも先客は居らず、暖房をつけて、そのまま室内で軽く一杯。結局、その晩の仮眠室利用者は我々3名のみでした。
翌日は5時に起床して朝食をとり、まずは美濃戸まで車で移動。装備を整え、小雪がちらつく中、7時前に出発。南沢はところどころに凍結があり、慎重にすすむ。行者小屋までの行程を半分も過ぎたあたりから徐々に空が明るくなり、天候は回復傾向。行者小屋に着く頃には青空が広がり、心も躍る。前泊のパーティか、赤岳主稜やこれから向かう阿弥陀岳北陵には既に人影が見える。とにかくよい天気!



登攀装備をつけ、10時過ぎに行者小屋を出発。武藤はここでATCを忘れていることに気づく。吉岡さんに報告し、吉岡さんのものをお借りすることに…大反省。文三郎道から分岐に入り、樹林帯をすすむと潅木帯に出た。


祝日前ということで多くのパーティが入っているのではないかと思っていたが、日帰りパーティは少ないようで同時間帯に北陵に入っていたのは前方に見える1パーティのみ。青空の下、山頂に向かって歩を進める。ほどなくして、急登に入り、少しふくらはぎも張ってきたあたりで核心部の岩場へ到着。行者小屋から山頂を見上げた際には雪煙が舞っており、稜線付近は風が強そうだな、と思っていたが、この頃には無風に近い状態で穏やかな状態。
















先行パーティが抜けるのを待って、隅田さんリードで左側からとりつき、上部へ。下部ではスタンディングアックスビレイのやり方など教えてもらいつつ、吉岡さんが確保。武藤がATCを借りていた為、肩がらみでの確保となってしまい、改めて、忘れ物を反省。この時、「ジッヘル」と言われ、恥ずかしながらなにを指す言葉なのが分からなかったが、ドイツ語でビレイを指すことだと教わる。50メートルロープいっぱいに進んだところでピッチを切り、吉岡さんが通しであっさりと抜けていく。ロープを張って頂いた状態でラスト武藤で進む。


そこそこに手がかりがあったように思うが、やはり、オーバー手袋をつけての行動には慣れず、ずるっと滑らせてはひやっとを何回かやってしまう。手がかりのないところは見よう見まねで斜面にピックを刺して、利きそうなところを探りつつ、慎重に抜ける。今回は(リードではないという安心感もあるが…)快晴無風で見通しも利いた事が幸いしたが、今後、いつでもそのような状態とは限らず、もっともっと、落ち着いて行動できるよう鍛錬と慣れが必要だな、と感じた。
    
2P目を数メートルも登るとネット等でよく見かける3メートルほどのナイフリッジが登場。ここもアイゼンなどひっかけないよう慎重に抜け、そこから数10メートルも雪稜を登ると阿弥陀岳山頂へ。1P目と同様に隅田さん、吉岡さん、武藤の順番で登り、14時過ぎに3名が山頂に到着。3月に入ってしまったものの、ここに来て、武藤はようやく雪山バリエーション入門!ということで完投の握手。この時点でも快晴無風ですばらしい眺望にも恵まれ、やはりうれしい瞬間。
 


時間も差し迫っていた為、早々に山頂を後にし、第2の核心とのレポートも見かける中岳のコルへの急な下りを吉岡さんにフィックスして頂きつつ進む。アイゼンは利いているはずで落ち着いて降りれば良いのだと頭では理解しているが、まだまだ、怖い。下りの技術ももっと鍛錬せねばな、と思う。行者小屋まで下り、ようやく一息。登攀装備を外し、南八ヶ岳の眺望を楽しみ、南沢から美濃戸へ。



やはり、地面の凍結があり、途中からアイゼンをつけて下ったが、先に下っていた吉岡さんはアイゼンなしで最後まで下ったとのこと。どうやっても抜けられそうにないなーと思った箇所もあったのですが…不思議です。
行きに心配された美濃戸からのバス乗り場付近までの路面の凍結も溶けてなくなっており、問題なく抜ける。帰りも行きと同様、順調に進み、20時過ぎには明大前に到着。祝日前とは言え、平日の高速はがらがらで少し驚きました。

個人的には相変わらず反省多数でありましたが、快晴の中、眺望にも恵まれた山行が出来て、とてもリフレッシュできました。連れていってくださった吉岡さん、隅田さん、ありがとうございました!
 

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