今回は北稜P3名、北西稜P2名の計5名での入山。 吉岡さんと平石は北西稜へ向かいます。 摩利支天沢を越え、行者小屋へ向かう沢沿いコースと樹林帯コースの分岐は樹林帯へ、しばらく進むと緑ロープが張られた 顕著なトレースが阿弥陀の方に付けられているところから別行動となりました。 休憩していると結構寒いので歩き始める(8時40分頃)。 15分ほどでトレースがなくなってしまった、 右手に沢状地形が見えましたがそのまま樹林帯を直上、膝下~股下ラッセルで交代しながら高度を上げていくと 後ろから2人パーティが追いついてきた、挨拶を交わすと同じく北西稜とのこと。 ラッセルを交代してもらいしばらくして吉岡さんのGPSを見ると尾根が一つずれていて北稜へ向かっていることが判明、 右上に北西稜が見えていた。 どうやら沢状のところをトラバースするのが正解だったようです。(9時45分頃) 間違えたところまで戻り、沢をトラバースしてキョロキョロしていたら顕著なトレースがまた現れた。 このトレースも急傾斜になっていくところで消えてしまったが、もう尾根は目の前、しかしここから急斜面のラッセルで 塹壕を掘っているみたい?になり、最後はアイゼンを着けて吉岡さんが木登りに突っ込む。(11時25分頃) 平石はもうちょい胸ラッセルでトラバースしてじりじり上がっていったんですが、吉岡さんがロープを出してくれたので 強引に木登りで上がった。(11時50分) 尾根には下からのトレースがあり、もう少し下の方で尾根に乗っかるのが正解のようでした。 | |
アプローチで見かけました。 ちょっとボケていますが、カモシカの子供です。近づいても物怖じしません。 飯場の人に手なずけられたかな? | うっすらと残るトレースも次第に消えて膝下ラッセルが延々と続く、森林限界を超え左を見ると北稜がバッチリ、手を振る隅田さんが見える 無線で交わされる北稜Pのコールを聞きつつ登り、岩稜帯の手前に到着。 天気は最高で全天快晴で後立、穂高、乗鞍、御嶽などなどくっきりと遠望でき隅田さん曰く日本の山がすべて見えると無線で言っていましたが、まさにそんな感じでした。 |
多分第一岩峰取り付きの1ピッチ手前の下 | やっと取り付いたといった感じでアンザイレンしてスタート(13時15分) 岩稜・雪稜帯は平石の先頭でコンテで登り始める、脚に疲労感が。。樹林帯のラッセルで消耗してしまった、途中からスタカットで吉岡さんが先に第一岩壁基部に到着。(14時20分) 1P平石、岩壁を右に回り込んでからルンゼ状を第二岩壁に向かって登っていく。 傾斜はそれほどでもないが支点が何もないので草付きにスペクターを打ち込む。 数m登るとハーケンが顔を出していた、このピッチで見た支点はそれしかなかった。 あとは気休めに岩にスリング引掛けて登るが外れたので役立たず。。 凍った草付きにアックスを打ち込み岩の間にアックスを引掛けたり、緊張感あるクライミングをしているうちにあと10mのコール。 かなり中途半端なところで何も無い、見上げると3m上にスリングの掛かりの良さそうな岩角があったのでそこでビレイ点を作り吉岡さんに登ってきてもらう。 2P吉岡さんルンゼ状を登っていくが途中で右足のアイゼンが外れたとのことで しばしらく停止、ビレイ点からは吉岡さんの姿が見えないが 微妙なところでよく着け直せたなぁと感心してしまう。 半分くらいロープが出たところでビレイ解除のコール、第二岩壁基部に到着した模様。 このピッチもハーケンが1つだけで1P目より傾斜があっていやらしいピッチ、 さすが吉岡さんだなぁと思った。ビレイ中冷え込んできてとても寒かったので一気に登ったら息が切れてしまった。。 |
動画があります | |
最終ピッチ手前のトラバース箇所 | 第二岩壁基部にはハンガーボルト2本、ルートは左側に回り込み右上。 1P平石(16時すぎ?)、40cm程度のバンドを25mくらいのトラバース、岩が出っ張っているので慎重に進むが、寒くて身体の動きが悪い右上する手前にハンガー2本、ピッチを切るか無線で相談。 一気に行っちゃおうかというところで、行者小屋前で待機中の堀口さんからロープが足りなくなるかもという無線で、ここでピッチを切る。 核心ピッチは吉岡さんにお願いすることに。(16時40分くらい) |
最終ピッチの出だし | 2P吉岡さん、残置スリングが2箇所ありその後は直上する基部までトラバース、そして核心のフェース。 ホールド・スタンスは外傾、ハーケンは右手の岩との間にベタ打ちしてある。 吉岡さんは「落ちるかもしれないからビレイよろしく」と言った後、アックスを慎重に決め、じりじりとかつ大胆にドライツーリングで抜けていきま した。もう暗闇はすぐそこまで迫っていたので平石はぐいぐい引っ張ってもらい核心はA0とハーケンにアックス引掛けたりして体を上げハンガーボルトの終了点 へ到着。(17時10分くらい?) |
ハーケンべた打ちの垂壁を越えると終了です。 | |
ここから1Pだけロープを出して縦走路へ抜け岩陰でロープを仕舞う、半月が出ているので真っ暗ではないがここでヘッドライトを取り出す。 お待たせしてしまった北稜Pの皆さんは最終ピッチを抜けたのを見届けて頂いた後、一足先に美濃戸へ下山していきました。(上から明かりが見えました。) 10分くらいで阿弥陀岳山頂、完登の握手をして直ぐに中岳沢から行者小屋へ下降、小屋の前で装備を解いて休憩をとる。 携帯の電波(DoCoMo Foma)が入ったので、美濃戸で待っている堀口さんへメールを送信(18時55分)して下山、駐車場に到着(20時15分)すると暖かい紅茶が待っていました、ありがとうございました。 尾根を一つ間違えた時点でとりあえずもとに戻りましょう。 天気も抜群に良かったので、行けるところまで行ってみようかなぁ、 ラッセル終わればなんとかなるかも~、でも頭の中には残業がよぎり始める。 上部の岩壁は一気に抜ければ明るいうちに~、とずるずると。 悪いところは結果的に吉岡さんのピッチになってしまったし。。反省しております。 北稜Pの皆様、お待たせしてスミマセンでした!。 帰りは堀口さんに運転を全部して頂いて&飛ばして頂いて八王子着。 ちなみに私が家についたのはちょうど0時でした。 | 一本尾根を間違えて登ったところが、ちゃんと出ています。 このまま登ったら、北稜ですね 中間のトラックが詰まった所は、木登りになった所です。 次に行く時は、もう少し手前でトラバースしてから行きましょう。 |
2010年1月24日日曜日
八ヶ岳 阿弥陀岳 北西稜 雪稜登攀
1月24日 吉岡、平石(記)
2010年1月17日日曜日
東信 東篭の登山 山スキー
1月17日 吉岡
湯の丸スキー場からシニア1回券300円也でゲレンデトップに。圧雪ゲレンデをはずれて GPS頼りで処女雪に突入。すぐにトレースに合流。林道沿いに歩いていると正面から朝陽がまぶしい。(写真) 池の平から山頂を順調にトレースを追っていくと、登りにかかるところで突然消滅。先週と同じく、ラッセルが始まる。バテたけど距離が短いので10時山頂に到着。 少し下ったコルから沢状の所を快適に滑ろ・・・と思ったが技術不足で諦め、登りのトレースに合流する。樹林帯は木の間隔が密集しているのでトレース沿いに滑り降りた。 少し物足りなかったので、池の平から反対側にある山に登り開けた斜面を滑る下りて来た。 | |
後は浅間山です | |
2010年1月11日月曜日
北ア北部 赤禿山 山スキー
1月10~11日 吉岡
正月に小谷の別荘(親戚の)に滞在していましたが、大雪に山スキーまでは出来ませんでした。 今回その反動ではありませんが、連休を利用して再び小谷村を訪れてみました。 1日目 大雪でも標高が低いので厳しさはありませんでしたが、ラッセルは厳しかったです。 霧が掛かった雪の中を1人で雪をかきながら行くのは、何となく不安を感じながらでも、自分の力を信じて?進んでいく 満足感を感じているのかな 自己満足。でも楽しい。 途中除雪車が稼動している中を山の坊公民館まで、雪の中を車で登ったとき、数年前の正月に来たときと同じ光景がよみがえりました。 公民館の除雪をしている人に「山に入るので車を止めて良いですか?」とお願いした時、自分達の車を移動して此処に止めてくれ といわれた事も数年前と同じでした。 ラッセルも同じ、でも林道をショートカットした所は、すなおに林道沿いに登りました。 小峰峠?から山に入り昔のルートを思い出しながら でもすでに何も覚えていないので、GPSに設定してきたルートにしたがってラッセルを続ける。体力が悲鳴を上げたところで、今日の行動を切り上げることに決める。 夜は、栂池の温泉に入ってから「道の駅 小谷」で車中泊。快適に10時間の睡眠をとりました。 2日目 五時半起床、6時半出発。 昨日と打って変わって天気は上々、山の坊から昨日のトレースを辿り、昨日の到達点からまたラッセルを再開する。 陽が登ると雪が重くなり、急斜面は辛い。体力の無さ、トレーニング不足を後悔する登りだ。何度か諦めようかと思ったが 2日もかけて頂上まで行けなかったでは、情けないのでゆっくり ゆっくり時間をかけて登り続けた。 記憶に残っている頂上直下の急登が出てきたときはホッとした。 下り始めるまでは、樹林のある急斜面は大丈夫か と不安だったが、思いのほか快適に(上達したのか?)深雪を滑る事ができたので疲れも吹き飛んだ。やっぱりテレマークは最高だ! | |
小峰峠に向かう林道 | 細いブナの木の林 |
2日目の朝 山の坊登山口から雨飾山 | 2日目 山の坊の林道 |
尾根に出たところから赤禿山を見上げる | 赤禿山山頂から火打山 |
山頂から登ってきたトレースを振り返る。雪の切れたところからは急斜面 | |
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