2009年9月27日日曜日

北ア 槍ヶ岳北鎌尾根

                              9月26日~27日                                                             吉岡(記) 
9月26日 沢渡駐車場5:13 河童橋5:56 明神6:41 横尾8:18 槍沢ロッジ9:32 ババ平9:59 水俣乗越11:49
       北鎌沢出合14:02 北鎌沢のコル16:38
9月27日 北鎌沢のコル5:20 独標7:09 北鎌平8:50 槍ヶ岳9:42 槍ヶ岳山荘9:55 槍沢ロッジ12:31 
       横尾13:40 上高地16:00 

ババ平

水俣乗越の登りから

水俣乗越の下りから北鎌下部

北鎌沢出合
今回2日間で北鎌を登れたのは、荷物の軽かった事が一番だと思います。タープとスリーシーズンの羽毛シュラフ、食料は最近はまっている「ナン」とレトルトカレー、行動食は「おこし」、登攀具はシュリンゲ、とカムを2個のみという具合です。ほとんど空身で歩いていると同じで、横尾街道も散歩気分で歩いていました。

初日用意したGPSを水俣乗越の登り口で使おうかと取出すと肝心の電池が無い、今回唯一の忘れ物です。その為に??北鎌沢の出合が確定できず、一本手前の沢に惑わされ、ウロウロしてしまいました。何かおかしいので少し下って様子を見たり、その沢を暫く登ったりで大分時間をロスしてしまいました。

北鎌沢に入ってからは、迷った為かヨレヨレになってしまいました。 (北鎌沢を登るときの注意)草付きの中にある溝を登ると必ず悪い所に出てしまうので、岩のゴロゴロした沢通しに登ることです。巻きは最小限にして元の沢スジに戻る事。

北鎌沢のコル(幕場)
先行していた単独の登山者がいましたが、ここには、誰もいなかったのでタープを張って独り占めです。

2日目 夜半少し雨が降ったようですが、星が出ていたので安心しました。
多少雲が出ていましたが、今日は大丈夫そうです。

前穂北尾根から西穂の稜線まで見通せます

昨日は北鎌沢の出合を間違えたので、ルートファインディングは正確に見ていこうと気をつけて上りました。結果は、完璧でした。西穂の稜線を歩いているようです。

独標のトラバース手前で先行していた単独の登山者に追いつき、ルーファイを間違えている間に追い越していました。
順調に北鎌平に到着。

暫く休んでいると、槍の登りに3人パーティーが登っているのに気が付きました。登り出して槍の最後の登りでザイルを出している3人に追いつき、先行させてもらいました。最初のチムニーと2番目のチムニーともガバのある登りやすい岩で快適に越し、ひょっこりと頂上の祠に飛び出しました。

槍沢上部の紅葉

槍沢の下りは長~ぃ。12時頂上目標が2時間も早くついたので、ゆっくりと景色を楽しみながら下りました。
それにしても槍ヶ岳山荘から6時間の下りは、こたえました。途中沢の所で湿った靴下を乾かしたり、槍沢ロッジで下山祝いのビールを飲み、徳沢園で芝に寝転んだりしながら やっと小梨平に到着。観光客も少なく静かな上高地でした。

2009年9月13日日曜日

南ア 北岳バットレス 4尾根

                               9月11日~13日                                                         吉岡、牧野(記) 
大木場さん、隅田さん参加できず残念でしたが7月のリベンジしました!
911日 
八王子7時出発。芦安に着くと不定期の乗り合いバスに声をかけられ、バス時間まで待たずに広河原へ。乗り合わせたガイド登攀組、夫婦組も4尾根登攀で日程も同じで、彼らとはほぼ同じ行動をとることになる。重いザックを背負い二股経由で御池小屋へ。天幕は3張り程度。今日は快晴だが明日の予報は何回確認しても雨。明日は停滞。
912日 
予報どおり曇りから雨に。次第に激しくなり、雷+土砂降り。
予報では、明日は晴れ。とはいっても何時から晴れるんだろうか。あー、吉岡さんの提案どおり昨日、がんばって朝一で登るべきだったー。今回も撤退か?と意気消沈気味だったが、何とか夜11時頃に雨の音がしなくなった。行けるかも。

913日 
3時半ヘッドランプ点け出発。bガリー手前でガイド登攀のパーティーが下りてきた。また少し上で、昨日のガイド登攀組も下りてきた。プロの経験からの状況判断、時間を考慮して断念とのこと。それでは4尾根空いているかな、と思いきや大滝には、すでに3パーティ、後から3パーティ到着。やっぱり人気なんだ!ここで5:45だった。
先行パーティの落石を避けながら待つ。吉岡さん先行。大滝はさほど濡れてもいない。
今日はつるべで登るということで緊張するも、岩は安定していて信頼できる。
大滝を抜け、cガリーへと草付を進んでいく。が、稜に阻まれ道を間違えたことに気づく。
稜上に出るまでが浮き石だらけ、慎重に登る。向側に4尾根、ここは2尾根とのこと。
懸垂でcガリー上部に降り、4尾根まで横断した。振り返ると後続の夫婦組も間違えてきている。しかし、先行パーティの話では、彼らがcガリー横断した後、大きな岩雪崩があって、ひやりとしたと言っていたので、かえってラッキーだったのかもしれない。
8時 4尾根取り付き

4尾根 1p目(牧野)最初の核心 クラック


1P目 クラック。思っていたよりホールドもあり、すんなり抜ける。空は晴れ渡り、周りの山々も見渡せ、岩も信頼できるし気持ちよく快適に登れる。
10:50 白い岩のフェース

5P目5mのスラブ状垂壁。直上しようとしたが、ホールドが見つからず時間をかけるわけにもいかず、吉岡さんに交代してもらう。勿論すんなりクリア。私は、右の易しい方に逃げた。上に隠れガバがあるらしい。ここ以外は特に困る所もなかった。その後のリッジ、高度感たっぷりだ。

途中、フリーソロの若者が風のように登り抜けて行った。

11:15 マッチ箱のコル上 懸垂の支点から
Dガリー奥壁 城砦と中央稜
6P目マッチ箱の懸垂から、さらに待ち時間が長引く。枯れ木テラスまでが、時間がかかっている。すでに12時をまわってしまった。
最終5時のバスに乗れなければ…。他のパーティともそんな話になる。なるようにしかならないのだけれど。
スラブ、クラック、左凹角ライン~枯れ木テラス~易しい岩稜で終了。13:10頃?

八本歯のコル下から 登ってきた4尾根を望む
稜線に出て、急いで八本歯のコルから下る。大樺沢に出て、吉岡さん先に御池小屋に急ぐ。私も必死で急ぐものの、とても追いつかない。へとへとで小屋に着くと、既にテント撤収されていて、まとめられていた。急いで詰め込み、広河原へ。15:30
私達の後だった夫婦組が草スベリを下り、吉岡さんより早く小屋に着いてテント撤収して行ってしまったという。地図のコースタイムより、下りやすい登山道を考えればよかった。
あと1時間半。気持ちはあせるが、息はあがり足はがくがくでスピードが出ない。
でも何とかバス停にたどり着くことが出来た。5時ジャスト!今日帰れる!
これも吉岡さんが、超スピードで下って、テント撤収が早かったからで、感謝感謝です。
芦安に着くと、4組の4尾根パーティと「間に合ってよかったね。お疲れ様でした。」とねぎらい合って解散。()
反省点沢山ありですが、念願の4尾根、好天に恵まれ楽しめました。
帰りの高速は大月から35kmの渋滞でした。

2009年9月6日日曜日

甲府 太刀岡山左岩稜

 9月6日(日)晴                                                 吉岡、平石(記) 

吉岡さんから山行お誘いのメール、
ロクスノ43号で紹介された太刀岡山左岩稜とのこと
下部3ピッチはクラック、もちろんナチュプロ(以下NP)です。
今回はセカンドに徹しクラックの練習です。

7時半くらいに太刀岡山の登山者用の駐車場に到着(1台駐車あり)
準備を済ませ駐車場から10分程度で取り付き到着
まだ早いからか先行パーティ、クライマーは皆無。
1ピッチ
右の凹角状から登攀開始、ちょっと苔っぽい。
吉岡さん丁寧にカムをセットして、5.9のクラックへ突入
途中惜しくもテンション入りましたが問題なく到着。

セカンド平石はクラックはまるでダメですが
フットジャムが決まるので何とかハンドジャムを決めようと奮闘するも中間部で手が決まらなく、途中でA0&テンションしてしまいました。

本日の核心終わり、汗ダラダラ~。
後からやってくるパーティもいないのでここで一服。
(以後も誰もやってこなくて本日は貸切でした。)


2ピッチ
きれいなクラックです(凹角)
吉岡さんはスルスルと登って行きました慣れてますね、カムのセットも確実です。
平石もさっきよりかはまともに登れました、グレード(5.7)とおり?


3ピッチ
3mくらいのハンドのクラックを登ってその先がスクイズチムニーとのことですが、見えなくなってしまったので吉岡さんがどうやって登っているか不明。

自分の番になりそのチムニーへ行ってみると
小柄な人なら反対側まで通り抜けれそうな感じ、
とりあえず身体を挟みこんでズリズリあがってみる
吉岡さんから右のスラブに乗り移るとのことなので
その通りにして身体を出してみる、あぁ楽になったといった感じでした。
う~ん、慣れないと上手くいきませんね。5.8とのこと。。

ここまでのピッチまでは1ピッチ20mで今回持っていったロープは60m。
登る距離よりもロープアップする距離の方が長く
吉岡さんは苦労?していました。
また、このロープ(マムートのスーパーセーフ)は
もともと硬いのが更に硬く?なった為かルベルソと相性が悪くて
セカンドビレイは大変だったようです。
岩稜帯に入ってから私もセカンドビレイしましたが
ルベルソキューブも同様でした。。

ここから先は岩稜なのでつるべに
偶数ピッチが平石、奇数ピッチは吉岡さん

4ピッチ
ほぼ縦走路、お好きなところをどうぞといった感じ。


5ピッチ
3mメートルのクラックを登った後はリッジ、ギャップのまたぎなど
変化があり楽しめる、ギャップをまたぐところが高度感があって緊張。

6ピッチ
岩稜、途中でリングボルトにハンマーがぶる下がっていた。
眺めが良くなって来たと思ったら日当たり良好で暑い、日陰は快適。


7ピッチ
写真で見たことのあるナイフリッジのピッチ。
チンネ左稜線を思い出す、高度感はあまり感じない。
お約束の写真をパチリ、実に気持ちのよいピッチです。

8ピッチ
岩稜、暑い。祠のあるハサミの広場へ到着。
目の前にハサミ岩。

9ピッチ
ハサミ岩をスラブを登って降りるだけ、
荷物を置いて空身で登る、このピッチは平石がリードしました。
NP練習で下部の2箇所をカムで支点を取ったりしながら登って終了点へ。
茅ヶ岳の眺めも良いし、甲府盆地方面も良く見える。
懸垂でハサミ広場に降りて、日陰でお昼ご飯。

帰り道、ハサミ岩から数分で小山ロック、
気味が悪いくらいだれーもいません。。

まだ時間があるので、三ツ星の「ハッピーバースデイ」11aを
トライしてみましたが正解のルートがわからず??。
隣の「バーボンを片手に」10bをヌンチャクの回収で
登り始めたらロープつけてなかったり、(危ない!、ボルダーじゃありません)
気軽に取り付いてたら出だしのハングの乗り越しで
いきなりテンションしてしまう体たらく。。
疲れているのかなぁと思いつつ、頑張って乗り越したあとは
登り易いんですが長~いぃ。
トップロープをかけて吉岡さんが登ったあと
先ほどの11aを探ってみました。
一応正解見つけて今回は終了。
やっぱり集中して気合いれないとダメですね、あぁまた宿題だぁ。
小山ロックからは10分くらいで駐車場。
左岩稜ですが下部3ピッチは「登るだけ」であれば
2、3ピッチ目はリードできると思いますが
1ピッチ目はクラックの練習しないとダメですね。
同時にのNPトレーニングを充分しないと
ということでクラックのリードはまだ先です。
そして上部の岩稜はとても快適で気持ちがよく、
今回は貸切だったのでとても静かでのんびりできました。
アプローチも近いし、またクラックの練習をして訪れてみたいです。
帰りの渋滞はものすごく合計35km以上ありました。
これさえなければ更に良いのですが。